巨人軍奮闘記-「希望はないが、金ならある」-

プロ野球、とりわけ読売ジャイアンツについて語ってます。

巨人軍、待望の若手の台頭 -吉川尚輝-

 「巨人は若手が育たない」

 そう言われ続けてもう何年も経っただろう。

 しかし、2018年のジャイアンツは今までとは違う。そう思わせてくれる若手に着目して書いて行こうと思う。今回はセカンド編。

 

 

 長きに渡り、読売ジャイアンツにとって最大のウィークポイントであったセカンドのポジションに遂に若手が乗り込んできた。2016年ドラフト1位で入団した吉川尚輝だ。

 ルーキーイヤーだった2017年シーズンは5試合のみの出場に終わったが、今季はキャンプから快音響かせ、オープン戦ではチーム最多出場を果たし、見事開幕スタメンの座を手につかんだ。昨季、スタメン野手の平均年齢が約32歳と高齢化の進むジャイアンツにとって待望の若手野手の台頭だ

 

 アマチュア時代、中央学院大学に所属していた吉川尚輝は走攻守ともに定評があり、特にディフェンス面に関しては大学の先輩である広島の菊池選手を彷彿とさせるプレーを展開してきた。また、大学時代に中央学院大学を同校初の全日本大学野球選手権出場への原動力となり、初優勝も果たすなど度胸と実力の兼ね備えた好プレイヤーだった。

 恵まれた体格ではないもののパンチ力のある打撃に広範囲を守ることのできる観客を魅了する守備。巨人には一芸に秀でた若手選手があまりいない現状を見ると吉川の存在はひときわ目立つものとなっている。

 ショートもセカンドも守ることが出来るが、プロ入り後はショートには不動の坂本が君臨しているためセカンドを主戦場としている。50m走5.7秒の俊足を生かしたダイナミックなプレーはコンバートした今でも脅威だ。

 

 現在低迷に喘ぐジャイアンツにとって上へ上へと上昇させてくれる原動力というのは非常に貴重な存在であり、これからのジャイアンツの未来を背負って立つ存在になるだろう。 

 開幕から10試合以上を消化した巨人軍。波に乗れず低迷しているこのチーム状況を打開するためには若さという力は非常に大きな力を持つだろう。流れを作り、嫌な流れは断ち切る。そんな機体を背負わされるのは酷だが、堂々と失敗を恐れずにのびのびとプレーをしてもらいたいものだ。まだ1軍1年目のシーズン。攻守ともにミスが出ることも多々あると思われる。そんなことはいちいち悲観しないで同世代の若手野手陣と切磋琢磨し、未来のジャイアンツを明るいものにして欲しいと、ファンは切に願う。